うつ病が治ったと思ったら、すぐ再発してしまう人がいます。なぜそうなってしまうのか?原因をしっかり把握しておかないと、何度も再発してしまいます。
まず、最初にうつ病が治るときは、
どういうときか考えてみましょう。
うつ病の人は自分の存在意義をほしがります。そのため、得意なことがうまくできると気持ちが晴れやかになります。
自分の得意分野でほめられ、認められ、必要とされ、物事が順調に進むと得意げになるのです。そこから気持ちが前向きになってうつ病が治っていきます。
本当はうつ病体質なのに、仕事ができるからうつ病にならない人もたくさんいます。仕事ができなくなった時点でうつ病になる人がたくさんいるのです。
ですが、もし得意だったことが
できなくなってきたらどうしますか?
最初はうまくいっていたけど、だんだんできなくなった、周囲から認められなくなった、必要とされなくなった、大したことないと評価される…。
そうして周囲から認められないことが連続して起きると、ふたたび心が落ち込んでしまうのです。 そうしてうつ病が再発します。
うつ病が再発しないためには能力を磨くことを生きがいにしてはいけないのです。実力で認められるのではなく、他人との信頼を生きがいにすべきなのです。
とくにうつ病の人は自分の能力があると得意げになりますが、そうした能力ばかり優先させていると、
自分ひとりさえできればいい
と考えてしまい、他人と協力プレイができません。必要以上に他人に気を使いすぎているから、ひとりが気楽なのです。他人と腹を割った交流が苦手なのです。
これではどんどん孤立する方向へいってしまうし、どんなに本人が努力したところで、
ただのひとりよがりになってしまいます。
他人との信頼関係がないのですから、能力を評価されなくなると、落ち込んでしまうのは当然なのです。
うつ病の人はまず、人間関係を恐れず、普通のお付き合いをすることから始めてください。
能力で評価されようとせず、人間性で評価されることです。
嫌いな相手と無理して付き合う必要はありません。馴れ馴れしくする必要もないし、無理に場を盛りあげる必要もありません。頑張っておしゃべりする必要もありません。
ただ、適当で構いませんから、人づきあい続ければよいのです。
そして、
周りの人間と長時間一緒に過ごせる能力を身につけてください。
長時間他人と一緒にいられるようになると、他人に必要以上に気を使わなくなり、コミュニケーションが楽になります。そして信頼関係ができます。
信頼関係があれば、ふたたび仕事もできるようになるのです。スゴイ人になれるのです。
得意なことをして信頼を得ようとすると、得意なことしか育たず、最後には得意なこともできなくなります。
信頼を得たあとに得意なことをすると、信頼も得られるし、得意なことも続けられるようになります。
順番がちがうだけです。
うつ病を再発する人は得意なことを磨くのもいいですが、周りの人と長時間一緒にいる訓練をしてみてください。慣れてくると、だいぶ心の変化に気付くはずです。