うつ病になる原因には、環境や出来事、身体的な疲れなどからくる外的要因と、性格からくる内的要因があります。
ここでは内的要因、つまり、うつ病になりやすい性格について考えてみましょう。
うつ病患者は完璧主義です。完璧を求めるあまりにちいさなことにもこだわってしまいます。妥協できず、いつも気持ちが張り詰めています。
完璧にできたときは人一倍喜びますが、できなかったときは人一倍ストレスをため込んでイライラしてしまいます。
だからこそ、完璧でない自分自身に嫌気がさしてしまうのです。
自分はなんてだめな人間なんだ
と自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。これでは神経が疲れてしまい、次々と悩みができるのは当たり前です。
うつ病患者は勝ち負けにこだわります。いつも他人と比べて、負けるのが許せないのです。
競争精神が旺盛である、優劣にこだわる、自分が劣っていることが許せない、そうした気持ちが強いと、いつも神経が張り詰めてイライラする時間が多くなります。
心にゆとりがなく、いつも胃がキリキリしています。これでは神経が疲れてうつ病になりますし、胃腸の調子も悪くなります。
勝つことばかりに価値を置いているため、
負けっぱなしが続くと生きる価値がないかのように落ち込んでしまいます。
うつ病の人はこだわり屋です。自分が思い描いたとおりにやらないと気がすまないため、他人と仲良く付き合えません。
他人にしてもらったことも納得がいかないことが多く、ひとりで頑張ろうとします。かといって、ひとりで頑張ってやったことが他人に認められないと、ストレスになってしまいます。これでは悪循環で負のスパイラルです。
自分のやりたいことと、他人に求められることが合致してないのです。
こうしたことを繰り返していると、やがて、
自分は誰にも必要とされていない
と考えだし、うつ病へと発展してしまいます。
うつ病の人は固定概念が強く、
○○でなければならない
といった強い思い込みがあります。もはやこれは強迫概念に近いものがあり、強いこだわりがあるのです。
こうしたひとつの価値観や概念しか考えれないでいると、
視野が狭くなります。
柔軟な考え方ができず、たったひとつのことに執着して、その生き方だけを望んでいます。
こうした生き方をしていると、自分に制限をかけたり、我慢したり、窮屈なことが多くなります。そして神経をすりへらし、うつ病へと発展してしまうのです。
うつ病患者はまじめな人が多いです。本来ならまじめなことはよいことですが、うつ病にとってのまじめとは、教科書どおりすぎて融通が利かないことをいいます。
生真面目すぎて何でも型に当てはめようとします。物事を杓子定規に考え、柔軟な考えができないのです。
実直ですので仕事においてはよい成果をあげることも多いですが、それだけではかならず壁にぶつかります。なぜなら人間は教科書にある内容だけではカバーできない「生きた生物」だからです。
何事も遊び心が必要です。
うつ病にとってのまじめはよい意味ではないも参考にしてみてください。
うつ病患者は人に気を使いすぎます。そして自ら神経をすりへらしています。
本来であれば人に気をつかえるのはよいことですが、うつ病患者にとっての気を使うとは、
・他人にいい顔をしたい
・自分をよく見せたい
・無難にすませたい
といった自己満足からくることが多く、
外面ばかり気にしているのです。
こうした患者でよくあるのが、赤の他人にばかりいい顔をして、身内にわがままになるところがあります。
本当に愛があるのなら、すべての人に気をつかうべきです。
恥をかきたくない気持ちが強いと、うつ病になりやすくなります。
人には誰しも恥ずかしい思いをしたくない気持ちがありますが、うつ病の人は極度にプライドが高く、自分の間違いを認めない、他人に指摘されると反抗する、自分をよく見せることばかり考える、他人を受け入れない、といった傾向があります。
こうしたプライドはすべて、自分にある小さな小さな殻を守るための保身にすぎないのです。くだらないこだわりのために強がっているだけなのです。
プライドを守るためには気を張り詰め、相手を攻撃し、防衛する、そんな作業が待っています。それでは疲れてしまいます。
ですがプライドを捨てることができれば、防衛しなくてもダメージを受けないし、他人のちょっとした意見も気にならなくなり、自分のすべきことだけに集中できるのです。
上記の内容に当てはまっているほど、あなたはうつ病になりやすい性格です。うつ病になるキッカケや原因は様々ですが、うつ病になる性格タイプはあらかじめ決まっているのです。
素直でありのままの自分で過ごすことができれば、うつ病からはかなり遠ざかっていくでしょう。