うつ病や強迫性障害、心配性。なんらかの恐怖症などを訴えると、精神科から薬が処方されますよね。
精神科では患者がどんな症状を訴えても、薬の内容は大体同じようなものが処方されます。多くは神経伝達物質に働きかける薬です。
おもな神経伝達物質には以下のようなものがあります。
一般的に、
うつ病の患者はノルアドレナリンを出す量がすくない
と言われています。そのためうつ病の薬といったら、ノルアドレナリンを多く出すための薬が多く処方されます。
ノルアドレナリンは攻撃的な本能を呼び覚まし、戦う態勢を作り上げる物質です。
人間は危機を感じたとき、自分を守るために素早く動いたり、積極的になったり、神経をとがらせる必要があります。これによって外敵から身を守り、窮地を脱出しようとするのです。
ですがうつ病患者の場合はノルアドレナリンが放出されないため、自己防衛本能が足りません。つまりストレスを感じても感情が活発にならず、戦おうとしないのです。感情にやられるばかりで気持ちがどんどん沈み、マイナス思考になって自分の殻に閉じこもってしまいます。
戦わないことはよいことだと思う人もいるでしょうが、 相手を攻撃するだけが戦うことではないですよね。
危機的な状況であるほど、状況を素早く判断したり、相手の出方を見たり、自分が置かれた立場を分析する能力も必要です。そのためにノルアドレナリンは必要なのです。
うつ病患者はそうした自己防衛本能が足らないため、まるで電池が切れたように何もできなくなってしまうのです。
ノルアドレナリンはいわゆる人間の汗と同じです。
人間の身体は暑いと感じると汗を出しますよね。これは汗の水分で身体を冷やす効果があるからです。無意識に身体が熱を持ちすぎないよう、本能的に体温を調節しているのですね。
ノルアドレナリンも同じで、大量に放出されると戦闘態勢に入り、汗もかくようになります。
よく危機的状況になると冷や汗をかくといいますが、これはノルアドレナリンが大きく関係していて、身体を冷やして体温調節をして、戦いやすくしているのです。
また、ノルアドレナリンは免疫力の向上も期待できますし、ガンや生活習慣病の予防にもなることがわかっています。
だから適度にノルアドレナリンを出すことはよいことなのですよ。適度に出すためには適度にストレスを感じることも必要なのです。
毎日のほほ~んと気楽に生きていてもダメなんですね。
ノルアドレナリンはストレスを感じたときに出る物質ですので、嫌なことがあれば無意識に出ているはずです。
ストレスというのはとても些細なことで感じます。会社に通勤するだけでも、
といったストレスがかかります。これらの状況を楽しんでいる人もいるでしょうが、多くは見知らぬ人に会うだけでストレスを感じるのです。
健康な人であれば勝手にノルアドレナリンは出てますので、意識的に出そうとする必要はないでしょう。ただしうつ病患者の人は、薬に頼らないとすぐに放出することはできません。
でも。
心配しなくても大丈夫ですよ!
ノルアドレナリンは薬に頼らなくても出せるようになります。
心のあり方をすこし修正すれば、ノルアドレナリンは自然と出せます。また快感物質のドーパミンと、リラックス物質のセロトニンは、日頃のちょっとしたアクションから手軽に出せますので、その取り組みと一緒にやっていきましょう。
素直な人はこのサイトの文章を読んでいるうちに、早くも効果が出来る人もいると思います。なぜなら、
そこには「気付き」があるからです。
とはいえ、やはり心のあり方を修正するのは今すぐには難しいでしょう。
どうしても「いま1分1秒でもつらい」という人は、最初は薬の力に頼ってもよいでしょう。ですがそれはあくまで一時しのぎにしてください。かならず、薬の量をすこしずつ減らしていくことを約束してください。
薬の力に頼ろうとすると、どんどん精神がおかしくなってしまうからです。
薬の力に頼らず、自分の心の力で治していきましょう。それがもっとも最強な方法であり、感情の上下を繰り返さない秘訣なのです。
このサイトの文章を見ていれば、すこしずつ心に変化があらわれると思います。