ドーパミンとは、快感を感じたときに人間の脳が出す神経伝達物質です。これがたくさん出ると、テンションがあがり、やる気や積極性、意欲が向上します。
うつ病の人はドーパミンが出にくいですが、もし自然に出すことができたら、それだけで人生が改善するほど効果的な物質です。
人は恋愛のドキドキを感じるとドーパミンを多く出します。
だからうつ病の人はどんどん恋をしましょう!
と言いたいところですが、恋なんて意図的にしようと思ってできるものでもありませんよね。むしろ、うつ病の人は恋愛どころではない人も多いと思います。
そうしたときは、好きな芸能人やアイドルを見て「素敵だなー」と思うだけでも、わずかにドーパミンが出ます。テレビや写真を見るだけで効果があるでしょう。
うつ病の人は恋愛に悲観的な人が多いです。楽しそうな恋愛映画やドラマ、美男美女を見ると、
・自分とはほど遠い話だ
・無理な世界だ
と解釈してしまい、ますます気持ちが落ち込んでしまうのです。 この先の人生、自分が誰かを愛し、愛されることなんてないと思い込んでいるのですね。
「恋愛」と聞いて落ち込んでしまう人は、恋愛ドラマや本を読まないでください。
そのかわり、仕事や趣味を充実させるなど恋愛以外の作業から始めましょう。
大丈夫です、仕事や趣味が充実すれば自然と恋愛もできるようになります。焦らず、順序よくいきましょう。
身体を動かして軽い運動をすることは、うつ病にとって非常に効果的です。対人恐怖症や出不精にも効果があります。
人は運動で汗をかくと、ドーパミンが分泌されます。なにも、激しい運動をする必要はありません。
これは散歩や、買い物に行くだけでOKです。すこし身体が温まることで血流もよくなり、うつ病の原因でもある神経へのダメージも和らげることができます。
ゴルフやマリンスポーツのような太陽がぎらぎらと照らす運動には注意してください。太陽下の運動は細胞が酸化しやすく、運動をしたあとも数日間はエネルギーが使われ、疲れを誘発しやすくなります。
精神力が弱っているうつ病患者にとって太陽は強すぎるのですね。太陽を浴びすぎるとだるくなってしまいます。
屋内のスポーツがよいでしょう。もちろん、ゴルフやマリンスポーツが大好きな人はそれをやったほうが効果的です。
うつ病の人はなにしろ、外に出るのが億劫です。対人恐怖症を併発している人も多く、出不精で、休日は疲れてしまって遊びに出かける余裕がないのです。
あまりに外に出られない人は、家のベランダでも構いません。外の空気を吸ってみましょう。できれば明け方の新鮮な空気を吸ってください。深く深呼吸をします。これだけで心がすこし軽くなります。
この出不精や対人恐怖症の克服についてはまた別の機会にお話ししますが、自分の周りのちいさな場所へ出るようにして、すこしずつ外へ広げていき、リハビリをします。
地球には美しい景色と、新鮮な空気がありますよ。あなたの周りの空気は汚れていて、美しさがなくなっているのです。
空気を新しくしましょう。
楽しい作業をすると、ドーパミンが出ます。
なかでも、うつ病の人におすすめするのは芸術の分野です。
芸術には正解がありません。感性の分野です。もちろん一流の芸術家や、表現力が上手なプロたちもいますが、それはあくまで他人に伝える力が上手な人たちであって、それが正解とは限りません。
うつ病の人は、あくまで自己表現として芸術を楽しんでください。
あなたは他人の真似をする必要はないし、他人から評価をもらおうとしないでください。他人と比較したり、勝ち負けを考えないでください。
他人は関係ないのです。他人を意識すると、うつ病の人は楽しいものも楽しくなくなるからです。趣味とは、ただあなたがしたいように作品を作ることに意味があるのです。
たとえば以下のような趣味がおすすめです。
声を出すと、たくさんのドーパミンを出せます。
カラオケへ行って歌えと言っているわけではなく、あなたが自宅でひとりでいるとき、ひとりで歌ってください。他人がいるとどうしてもその人物からの評価を気にするからです。
声を出したくないなら鼻歌でも効果があります。
また、慣れ親しんだ歌よりは新しい歌を歌ったほうが脳の活性化によいと言われています。これは曲を覚えようとする脳と、声を出そうとする脳信号が合わさって、細胞により多くの刺激を与えるためです。
たくさんのドーパミンを出して、あなたの脳細胞を活性化させましょう。そしてあなたの神経と心を楽しくしていきましょう。
できるときで構いません。なんとなく、思ったときに始めればよいのです。